9割の学生が「社会人になるって不安…」と回答! 実施企業が少ない中、なぜ今内定者研修をやってるんですか?

いよいよ季節は冬、2月―。

内定者が入社する4月まで、残り2ヶ月となった。「新社会人のスタートを楽しみに待っているんだろうなぁ」と思っていたのですが、実際のところはそうでもないようで…。

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目次
 

入社までに「不安を感じたことがある」学生は90%

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出典:調査データで見る「入社に向けた内定者フォロー」|DISCOキャリタスリサーチ

 

この結果を見て、「もう学生じゃなくなるんだ。仕事ってどうやったらいいんだ?ちゃんと社会人になれるのか?」と不安を感じていた内定者の頃の自分を思い出した。あのとき、自分を含めた9割の人がそんな思いを感じていたと考えると驚きだ。確かに、「会社」という未知な世界に飛び込むのだから、ランキングにあるように「仕事についていけるか」「入社後、人間関係はスムーズにいくか」「社会人の生活リズムになれるか」という悩みは当然のことなのかもしれない。その不安を払拭したくて、学生は企業へ「職場」や「仕事」をイメージさせてくれる機会を求めているということなのだろう。

 

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出典:入社前研修の目的と内容について|マイナビ新卒サポネット

 

 彼ら彼女らの希望で多かったのは、順に「内定者懇親会」「先輩社員(OB・OG含む)との懇親会」「勉強会・グループワーク・研修」といった内定者フォローである。だが実際、そんな学生の不安に応えている企業はどのくらいあるのだろうか?

60.8%と一番希望の多かった「内定者懇親会」は、56.5%とほとんどの企業が力を入れていることがわかる。また、次に34.6%と多かった「先輩社員(OB・OG含む)との懇親会」も開催している企業は15.5%と、「職場」をイメージさせるフォローはどの企業も積極的に取り組んでいるようだ。しかし、34.3%の学生が望んでいる「勉強会・グループワーク・研修」は、8.7%の企業しか実施しておらず、25.6%もの開きがある。どうやら、「仕事」をイメージさせるフォローに企業は消極的なようだ。

なぜ、多くの企業はこのようなフォローを実施をしないのか?逆に実施をしている企業は、なぜ実施しているのか?今回は、10年連続で「内定者研修」を実施しているエスユーエスに潜入して、調べてみようと思う。

 

エスユーエスの2020年卒内定者は210名!どんな内定者研修をやっている?

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 エスユーエスの2020年卒の内定者は210名。関西で120名、関東で90名の新入社員を迎え入れる予定になっている。200名以上の学生が9月までに入社を決め、10月の内定式に参加した。その後も、11月・12月にそれぞれ半日で、基本的なビジネスマナーやコミュニケーション力向上研修、目標設定の仕方についての研修を実施した。また、今年はコロナウイルスの影響で実施できなかったが、2月には1泊2日の合宿を毎年開催しており、同じくビジネスマナーやコンプライアンス、インサイダーといった入社研修のほか、夜は宴会を開催し、同期との絆を深めるイベントにもなっている。また、入社後も3年以内の新入社員には半年に一度、ヒューマンスキル研修というものを実施しており、入社後のフォローも手厚いようだ。

 

わたしたちが内定者研修を実施する理由。

この研修を担当しているのは、新卒採用を行っている人財開発本部の中に昨年できた基礎教育推進課という部署だ。「これまで内定式や内定者研修など、内定者に関するイベントは新卒採用の担当者がおこなってきました。今でも一緒に運営はおこなっていますが、お迎えする内定者の人数が増えて、社員数も増えるに従い、教育体制を充実させていかなければいけないということで、この部署を立ち上げることになりました」と、東日本の研修を担当する有川咲香さんは話す。さらに有川さんはこうも話してくれた。

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「ぶっちゃけ、準備はめちゃくちゃ大変です!毎年内定者の人数も増えているので…(笑)。それでもこの研修を実施しているのは、内定者をすでに仲間として考えていて、彼らに少しでも不安があるのであれば、入社後からの対応ではなくて、入社前から安心させてあげたいと考えているからなのです。内定者は入社が近づくにつれて、学生から社会人になることが現実的になるので、どんどん不安が大きくなっていくはずなんです。だから研修を通して、社会で求められていることを知り、早い段階から社会人になる準備を進めてもらいたいと思っています。また、同じような不安を感じている仲間がいるだけでも安心すると思いますし、その人たちとこれから一緒に仕事していくんだということがわかっていると励みにもなると思っているので、内定者研修という場は必要だと考えています。会社にとっても、一人ひとりの特徴や状況・悩みを知れることは、適切なサポートをすることにつながっていると思っています」。

研修には実際、かなりの労力と費用がかかるようだ。200名以上となれば会場の手配、内定者への連絡や交通費の準備、研修資料の作成など、やることを上げればきりがない。それでも、内定者が不安なく入社し、その後活躍してもらうことに意味を見出しているようだ。

 

研修を実施し始めて10年。いつの間にこんなに増えたのか…。

エスユーエスが本格的に新卒採用に力を入れ始めたのは、この4年くらいのことだそうだ。「それまでも新卒採用自体は行っていたが、10年前の2010年の時点では、40名程の採用しかおこなっていなかった。当時を知る僕からすると、210名って…信じられないくらい増えたな、と感じています」と、人財開発部部長の古川泰弘さんは話す。

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エスユーエスが設立されて20年。取引先の企業様からの信頼も増え、最先端プロジェクトへの参画のご要望が多くなったことで、エンジニアにさまざまな就業先を提案できるようになったことは言うまでもない。同時に、基礎教育推進課設置などのエンジニアへの教育・フォロー体制が強化され、成長できる基盤を提供できるようになったことが、多くの新入社員を迎え入れる理由となっているようだ。

また、時代は第4次産業革命で目まぐるしく技術が進歩している。やりたいことが明確でない方やさまざまな業界で幅広くいろんな経験をしてみたいという方には、アウトソーシングの働き方やエスユーエスの「社会人学校」という考え方、フォロー体制が魅力的で、入社する方が増えているのだろう。

 

たくさんの方をお迎えするからこそ、考えなければいけないこと。

来年、2021卒は240名の新入社員を迎え入れる予定のようだ。これから、会社の規模が大きくなり、新入社員の採用人数が増えれば、新たな問題も出てくる。

古川さんは、「もちろん入社前から入社後も採用担当は新入社員のフォローをしていきますが、彼らの配属先はバラバラになってしまうので、入社前と比べるとどうしてもフォローが弱くなってしまうところはあります。だから、現場で彼ら彼女らのフォローやまとめてくれるリーダーという存在がとても重要だと思っています」と話す。

さらに、「以前、このように内定者研修に参加していた2016年入社の柳くんというエンジニアがいるんですが、内定者の時は、真面目で、物事に一生懸命取り組むという良いところがある反面、少しひかえめで、どちらかというと自ら率先して何かをやることは少ないという面もあった。しかし、現場での活躍が認められると、入社4年でプロジェクトリーダーになって、積極的に後輩指導もしてくれています。また、内定者懇親会にも参加してくれて、細かいフォローもしてくれています。リーダーという立場でプロジェクトに関わることは、今まで以上に専門性を高めることができるだけでなく、プロジェクト全体を把握しやすくもなります。市場からもリーダー人材はニーズが高い。だから、市場価値を高めるためにも、多くの方に彼みたいなリーダーとして活躍してもらいたいと思っています」と嬉しそうに付け加えた。

学生から社会人に変わっていく様子を間近で見てきたからこそ、彼の活躍が嬉しいのだろう。その表情を見て、エンジニアの成長を本当に願っている様子がうかがえた。

 

とはいえ、社会人はたのしい。

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2019年望年会にて表彰された入社2年目と3年目。

入社前は90%を超える学生が「仕事についていけるか」と不安を感じていたが、そんな不安は嘘のように、エスユーエスの若手エンジニアはのびのびと活躍し、入社2年目・3年目という若さで表彰もされている。

このように内定者研修を受けてきた新入社員や、今後現場をまとめたいと思っている方に入社してもらい、リーダーとして活躍していただければ、今後お迎えする多くの若手社員がもっと成長できる強い会社になるはずだ。

 

(E-30!!!編集部 猪熊)