能力開発に2億円を投じた理由。受講生の95%が満足する研修とは。

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最近、「人生100年時代」という言葉をよく耳にします。食生活や医療技術の進歩等により、人間の寿命が20年近くも伸びる時代というわけです。特に理系エンジニアは、その長い職業人生の中で、複数回の大きな技術革新に出会う可能性が高く、それにより労働市場の環境が大きく変化し、身に付けた専門的スキルが一瞬にして気泡と化す可能性すらあると言われています。

では、まさに今、新たに社会人のスタートを切った若者たちは、20代でどのような能力を身に付けておくべきなのでしょうか。株式会社エスユーエスではそうした時代背景の下、創業時から約2億円もの予算を投じ、対人能力開発に力を入れてきました。

この「ヒューマンスキル研修」は、実に参加者の95%が「役にたった」と答える、今では会社にとって欠かすことのできない研修となっています。

エンジニアという生き方を後悔させたくない

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受講生の疑問に答える和田さん

「その日のために、若いエンジニアがどのような選択をしようとも、道に迷わないようにするのが私の仕事。そのために、今は人として対人能力を高めておくことが最も必要なことだと思います」。エスユーエスで社員教育を担当する和田祥希さん(33歳)は、「エンジニア育成は人づくり」この言葉を心に念じながら、日々研修の現場に臨んでいます。

実は、彼自身も若いころは最先端で働くエンジニアを目指していたと言います。「現場のリーダーとして若手の相談を聞くうちに、自分自身が経験してきた失敗を、彼らには味わってほしくない。そうした思いがどんどん強くなっていきました。元エンジニアの私だからこそ説得力は増します。彼らをもっと幸せにしたいと思ったのです」。と彼は話します。

勇気を持って一歩を踏み出そう

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社会人1年目の若手が大阪に集った

 では、彼が講師を務める「ヒューマンスキル研修」とはどのようなものか、覗いてみたいと思います。

新入社員の重要な能力要素として、「主体性」を挙げる先輩社員はとても多いといいます。経団連が調査した「選考時に重視する要素」で毎年ベスト3に入る項目となっており、「社会人一年目で身に付けるべき重要な要素なのです。」と和田さんの声にも力が入ります。

まず、学生から社会人になると、大きく生活が変化します。学生の頃は友人や家族、アルバイト先の先輩、気の合う方々と時間を共にすれば心地よい生活を営むことが可能です。一方で、卒業をして就職すると環境は一変。平日は仕事中心の生活となり、相性の良くない取引先や、苦手な上司とも同じ方向をむいて業務をこなさなければなりません。そのような生活が続く中で、衰えてしまいがちな能力要素がこの「主体性」。

「意見の合わない方々とも勇気を持って話し合うことで、主体的に物事をとらえ、自ら一歩『前に踏み出す力』が社会では求められている。」と和田さんはいいます。

仲間を大切に思うチカラかな

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東京会場に2年目の社員が集まった

 ようやく社会にも慣れた2年目、職場にも馴染んでくると、仲間たちとの共同作業やプロジェクトに参加する機会が増えていきます。そこで必要になってくるのが『チームで働く力』だといいます。テクノロジーの進化と共に、さまざまな仕事や業務が細分化される現代。多様な価値観を持つ職場の仲間たちと、協働する力が不可欠になっていきます。

この能力の中で最も重要となる要素は「傾聴力」だと和田さんは考えています。

会社の上司や先輩たちの約80%が、話す力よりも聞く力を評価しているという調査もあるそうです。他人の主張や意見をまずは良く聞き、相手の立場になって理解することがまず大切なこと。もちろん、自分の意見を発信することは必要なことですが、相手の話をよく聞くスタンスこそがチームワークのカギを握っていることは間違いありません。

未来を決してあきらめたりはしない

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真剣に考える大阪会場の3年目社員

 3年目となり、次期リーダーとして職場で一目置かれる存在になると、会社や上司からさまざまな場面で意見を求められることが多くなります。その際に必要な能力は『考え抜く力』だといわれます。

でも、粘り強く課題と向き合うことのできる人はひと握りでしょう。年次を重ねるとともに、職場において色々な問題が見えてくるようになりますが、その問題点を指摘することはできても、それを解決するための「課題」を根気強く発見・設定する力を持っている若手はそうそういません。「自分の力で課題設定のできる人材が会社から強く求められている」。と和田さんは言います。

物事を主体的に自分ゴトとして捉え、周りの人々の声を聴き、考え行動できる人材を世の中は求めているのです。

「仕事を楽しむことが、最も重要だと気づいたんです」。

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現在は栃木県の研究所に勤務する山本さん

 さて、実際に研修を受けた現役のエンジニアはどのように感じているのでしょうか?

最先端のテクニカルなスキルが日々磨かれる就業先。「私を頼ってくる後輩が増え、今後どのような能力を身に付けていけば良いのか、悩みは尽きません。」(笑)と話すのは、入社3年目を迎えた山本龍生さん(26歳)。社会人になって少年時代の夢を叶えた彼は、現在は幼いころから大好きだった自動車の設計に携わる。

本音を言うと、自身のスキルアップのために、目の前の仕事にもっと集中していたい。しかし、面倒見がよく、社交的な彼は、後輩たちのよきアドバイザーになってほしいという会社側からの要望にも応えようと日々努力しています。

彼自身は「仕事を楽しむ」ことを意識することで自主性が生まれ、主体的に物事に取り組めるようになっていったという経験を持つ。後輩たちにもその感覚をつかんでほしい。どうすれば新人からその「主体性」を引き出せるか、現在も奮闘中だといいます。

仲間の言葉に“はっと”させられる時間

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東京に、同期の仲間たちが集まった

そんな彼が参加するヒューマンスキル研修に、運良く立ち会うことができました。

そこに集まったのは2017年に入社をした3年目の面々。大手車メーカー、タイヤメーカーの研究所等にエンジニアとして就業する8名。客観データとして自己診断サーベイを活用し、各自の強み弱みを把握。日常対面している業務上での課題を解決するため、班ごとにディスカッション、発表をおこなうといったオーソドックスな内容です。グループワークに移ると、そろそろ場も打ち解けたのか、闊達な意見交換が始まりました。合計4時間程で研修は終了ですが、スッキリした顔の山本さんが懇親会には居ました。

「座学はごもっともな内容で、正直、少し眠くなることもありましたが、研修にはとても満足しています。自分自身ではなかなか気付いていない課題や解決方法に『気づく場』として、とても良い機会だった。」と山本さんは笑顔で研修を振り返ります。

「ここで仲間からもらったヒントを職場に持ち帰り、すぐにでも後輩育成に生かしていきたいと思います。」そう言って、満足げな表情を浮かべて栃木県にある研究所へと戻っていきました。

さあ、これから始まる嵐の海を乗り越えよう

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和田さんの講義はこれからも続く

 これから始まる長いあなたの職業人生。日本では現在の小学6年生の半分が寿命100歳を超えることになるわけですが、働く期間が長くなればなるほど、当然、転職の機会は増えると言われています。そして技術革新のスピードが進めば進むほど、先端技術の寿命は短くなり、専門領域に固辞するエンジニアは袋小路に迷い込みかねません。

こうした未来に立ち向かうためには、日々の現場作業に追われるだけではなく、積極的に後輩育成の能力や職場の先輩とのコミュニケーション力も身に付けていく。対人能力(ヒューマンスキル)であり社会人基礎力を、今磨き上げる必要性に迫られているのではないでしょうか。

(E-30!!!編集長 上村)