『20代リーダー、駆ける!』Vol.3                                 補助担当から1年でプログラマ、2年で設計へ。3年目には現場リーダーを任されるまでになれました。

株式会社エスユーエス
関西第一ソリューション部 
田中 萌子(Tanaka Moeko)

2019年4月入社。文系出身でプログラミングは未経験。プロジェクト補助の雑務からスタートし、自ら仕事を取りにいく姿勢と自己学習でステップアップしていく。見よう見まねでメンバーのフォローも始め、入社2年半で現場リーダーへ就任。就業先でのエスユーエスの評判も上がっている。

 

 

開発現場にいるのに雑務ばかり。自ら仕事を取りにいくしかない!

―プログラミングは未経験ながら、入社すぐに大手メーカーの主要製品の開発プロジェクトに配属されたそうですね。

多くのエスユーエスメンバーが活躍し、顧客からも高く評価されている現場に、運営補助として配属されました。「力を伸ばしていけば開発にも入り込めるかな」と思いながら、進捗やコストの管理のデータ入力、書類準備や備品手配などチームのサポートに取り組んでいました。

でも、3ヵ月過ぎても誰でもできそうな簡単な仕事しかもらえません。「雑務ばかりじゃ何も成長につながらない」と焦りを感じて上司に相談し、別チームの方々にまで「設計やプログラム関連の業務があったら、私にやらせてください!」と自ら働きかけ始めました。

―お仕事はもらえましたか?

「もう少し自分で勉強してからの挑戦かな」「あの人に聞いてみたらやらせてもらえるかも」などと、なかなか取り合ってもらえませんでした。

それでも忙しそうな人を探しては声をかけ続けると、やがてどのチームからも引っ張りだこで複数案件を抱える先輩が「今が伸びられるときだからもったいないよね」と仕事を振ってくれるように。そこから少しずつ技術的な業務にも携われるようになりました。

―どんな業務ですか?

機械設定表や設定データ、改造手順書のような設計関連の資料作成や、仕様書向け画面作成のような設計補助業務です。実機に触れたり、ソースを見ながら取り組む作業も多く勉強にもなります。上司や先輩に教わりながら少しずつ技術的な知識もつけていた1年目の終わり、ついにVBAでのツール改修を任せてもらえました。

 

 

初めてプログラムを書いてその面白さに目覚め、自己学習に熱が入る

―初めてのプログラミング案件ですね!

納期は2週間。「やるしかない!」と意気込んで、自宅PCにも会社と同じような開発環境をつくりました。21時過ぎに残業を終えて帰宅すると、明け方3時ごろまでVBAを試したり、ネットで情報を集めたりしました。土日も先輩に付き合ってもらって疑問を解消したり、同期と勉強したり。追い込まれて必死にスキルを高め、納品を無事完了しました。

―その案件に挑戦したことで何か変化はありましたか?

技術が身に着くのがうれしくて、平日でも夜中の2時、3時に眠気が来るまでPCの前に座るのが当たり前になりました。また、先輩には引き続き月1回の勉強会に付き合ってもらうように。忙しい中で時間を割いてくれる先輩の知識の豊富さや幅の広さに、ますます憧れが募りました。

ただ、次のプログラミング案件はもらえません。「それなら自分でやろう」と今度は私が任されていた経費精算や申請書作成を自動化。ワンクリックや簡単な入力だけで完了できるようツールを改良していきました。

―自ら仕事を作っていかれたんですね!

プログラミングが楽しくて仕方なかったんです。1社目を契約終了して待機に入ると、業務で少しだけ触ったC#もさらに深く学んでいきました。やがて決まった2社目の就業先もまたプロジェクト補助でしたが、「雑務からなら逆に自分のペースで入り込みやすそう!」と前向きに考えられました。

―今度はどんなプロジェクトですか?

大手メーカーの工場のDX化支援です。主にデータ連携基盤の安定稼働を目的とした開発と保守運用、システムを使用する方々への技術指導やフォローなります。

 

 

「現場リーダーを任されたからには!」。増員を狙って動き出した

―雑務からどのように入り込んでいったのでしょう。

工場の方々にお話を聞き、「こうすれば業務効率化できるのでは?」「こんなシステムはどうですか?」など最初からどんどん提案します。そして一緒に仕組みをつくっていきました。

また、新たに始めたのがエスユーエスメンバーへの勤怠締日や提出物、各種イベントのお知らせ。前の現場では上司がアナウンスしてくれていてすごく助かったのですが、 今度の就業先では全体で5名と少ないこともあって誰もやっていなかったんです。

 ―みなさんの反応はいかがでしたか?

所属部署が違い、メールでお知らせするだけなので特に反応はありません。「見てくれているかな…?」と少し心配でした。ただそんな動きが担当営業の方の目に留まったようで、半年ほどして現場リーダー就任の打診がありました。

 ―どう思われましたか?

「入社2年半でリーダーなんて早すぎない?」と驚きました。でも、せっかくの成長のチャンスは逃したくありません。

思い切って引き受けると、「期待に応えなきゃ!」という気持ちが湧いてきて、以前の就業先の上司が増員に力を入れていたことに思い至りました。「この現場ももっとメンバーを増やして、お客様からの評価を高めたい!」と動き始めました。

 ―例えばどんなことをされたのでしょうか。

業務では関わらない他部署の方にもどんどん話しかけて気軽に話せる知り合いを作り、人が足りないと聞けば「どんな人がいたら助かります?」と会話を広げました。人材要件が分かればスキルシートにまとめ、部署間の関係がわかる体制図なども用意して担当営業と共有します。エスユーエスの新卒や契約終了エンジニアの状況も聞いて頭に入れると、「そういう人なら、ちょうどうちにいるかもです!」と業務の合間の世間話を通じて営業の地ならし。担当営業とは月に2回は連絡を取るようにしていました。

 ―既存メンバーとのコミュニケーションにも力を入れたとか。

他拠点にいるメンバーとオンラインで交流する機会を作りました。離れた職場にいるからこそ、それぞれの仕事や置かれている状況を少しでも多く知って、いつかサポートできたらと思ったんです。

 

 

技術的にも、人としても、頼りがいあるエンジニアを目指して

―一方で、自身の技術力アップにも力を入れていらっしゃいますよね。

手を挙げれば任せてくれる職場なので、楽しくてつい残業しがちになるんです。だから以前と同じように自宅PCに開発環境を作っては学び、理解を深めて業務時間を短縮するよう心掛けています。やはり深夜3時ごろまでやってしまうこともありますね。

MySQL、Db2、Pythonなども習得し、今はクラウド関連の資格取得を目指しているところ。約1時間の通勤時間も過去問を解き、早朝7時に出勤して勉強したりしています。

―どうしてそこまで頑張るのですか?

前の職場で面倒を見てくれた先輩のように、頼れるエンジニアになりたいんです。技術面でも「これと言えば田中さん!」と信頼を得たいし、人としても後輩たちの支えになりたい。

今は、メンバーの出張があると聞けば必要書類を伝えたり、誰かが休んだと聞けば営業の方に尋ねたりと、日常的なサポートが中心ですが、今後はキャリアアップも後押しできるようなリーダーを目指したいと思っています。そのために業務時間外に前の職場の上司にも相談しながら試行錯誤しています。

―リーダーになってから1年半が経ちますが、手応えは感じていますか?

最近は、エスユーエスの方にも「田中さんのところは勤怠など提出物がしっかりしている」とチーム全体を褒めてもらえるようになって少し手応えを感じてきています。

一方で、増員に関しては営業の方からちらほら良い報告を聞いています。配属当初は5名だったエスユーエスメンバーも今は倍以上。私の働きかけを通じて就業したエンジニアも数人いるみたいです。

―改めて成長を志す20代へメッセージをお願いします。

技術を持たないまま入社し、人をまとめるような素質があるとも思っていませんでした。それでも自ら動けば仕事は作れるし、そうして始めたことをきっかけに思いがけず現場リーダーまで任されました。周りをよく見て、ものまねで良いから、できる範囲で精一杯のことをやってみてください。その頑張りを見てくれている人は必ずいるはずです。

(E-30!!!編集部)

 

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