“リーダーシップあるエンジニアを目指す方”を応援するメディアとして立ち上がった「E-30!!!」。
新連載として、”後輩育成に悩みながらもチームを率いろうと奮闘している人”、” マネジメントスキルを伸ばしてゼネラリストとしてのキャリアを築いていく決意をした人”など、さまざまな岐路に立つエスユーエスのエンジニアリーダーにインタビューを実施。リーダーになった理由や苦悩、これからの目標、そしてその方々が影響を受けた憧れのリーダーを紹介してもらい、次号はそのリーダーを取材するというリレー企画をスタートいたします!
今回はその記念すべき 第1弾 ということで…!
今年度の望年会にて、「入社2年目にして就業先内のエスユーエスメンバーのリーダー的な役割を担い、チームの課題解決のために営業サイドとの密な連携や後輩育成に大きく貢献した」という評価で表彰された、現在入社3年目の大髙さんを独占取材してきました。
読者であるリーダーのみなさんには、若きエンジニアの頑張りを見て、あの頃の苦労やそれを乗り越えた経緯を思い出し、また明日からの糧にしていただければと思います。
それでは、初リモート取材でインタビュースタートです!笑
株式会社エスユーエス
関東第二ソリューション部 エンジニアリング課
大髙 颯斗(Ohtaka Hayato)
2018年に株式会社エスユーエスに新卒入社。大手自動車メーカーにて、ドア部品のデザイン選定から海外の製造会社との調整など設計に携わっている。入社2年目でメーカー内にいる自社メンバーをまとめるリーダーに抜擢され、2019年度の望年会にて表彰される。
- 「えっ…入社2年目でリーダー?!」僕が一番驚いてます笑
- 「何をすればいいの??」状態でした。
- リーダーとしての苦悩は、実はここからでした。
- 後悔があるからこそ生まれた、リーダー像。
- “周りを巻き込むのが上手い”僕が憧れるリーダーとは。
「えっ…入社2年目でリーダー?!」僕が一番驚いてます笑
―おひさしぶりです笑 元気ですか?
おひさしぶりです笑 元気ですよー!もう3年目になりました笑
―時が経つのは早いですね笑 今はどんな仕事をされてるんですか?
北関東にある自動車メーカーさんで、ドア部品のデザインを決めたり、海外に製造メーカーとやり取りをしてスケジュール調整を行ったり、コスト管理したりしています。
―おぉ。新卒の初々しい姿しか知らないので、成長に驚いてます。リーダーとしてもご活躍のようですね笑
ちゃんと仕事してますよ!
リーダーは自分自身でも正直驚いてます…。入社当時の自分からは想像もつかないので笑
―ではまた、どういう経緯でリーダーになったんですか?
ある日、リーダーに任命されたとかではないんです。
今就業している自動車メーカーさんには他にもエスユーエスの社員が何名かいて、そのメンバーの残業時間の管理を行っていく中で、自然とそういう流れになっていったのかなと思います。
―残業管理ですか?
就業先のメーカーさんも“働き方”というところは結構気にしてくれていて、「1ヶ月30H以内に抑えよう」と気を遣ってくれているんです。
―いい職場ですね!
はい!ですがある時、「残業時間が超えてしまっているメンバーもいるので、みんなが抑えられるようにできないかな?無理そうなら、30Hルールを廃止にするということも視野に入れて検討してほしい。」と、メーカー側の上司から相談されたんです。とりあえず、そのような状況があることをエスユーエスの担当営業さんに相談すると「一度、大髙の方でメンバーそれぞれの状況を確認してほしい。」と言われて、取り組み始めたんです。
「何をすればいいの??」状態でした。
―責任重大ですね!
とても笑 その時は1年目だったということもあって、何からすればいいのか全く分からず、同じ職場で就業しているエスユーエスの先輩に相談にのってもらいながら、今どのくらいの業務を担っていて、どのくらいの工数がかかるのか、どうやってタスク管理をしているのかをヒアリングすることから始めました。
―何か答えは見つけ出せたんですか?
一番は、“メンバーが自分を把握できていないこと”が問題だと感じました。それは、自分のキャパだったり体力だったり、作業スピードだったり、いろいろあると思うんですけど…。なので、まずタスク管理表を作ってみてもらったり、メールで毎日進捗を報告してもらうようにしたりしましたね。ただそれでもなかなか残業時間は減りませんでした…。
―次はどんな施策を?
結局一番効果があったと思うのは、逆に“メンバー全員分の残業管理をしてもらった”ことだと思います。
―何がよかったんだと思いますか?
他のメンバーのタスク量やそれにかかる工数、残業時間を自分と比較することで、“効率”を意識してもらうことができました。また、『30Hを超えないようにするには、○○時間を超えたらアラートを出す』という作業から、1ヶ月のスケジュール立てが上手くできるようにもなり、やるべきタスクが多いときは、別の仕事をお願いされても「難しいかもしれない」ということを主張できるようになっていったのです。
その甲斐あってか基本的に30H以内に抑えることもできるようになって、ルール継続のまま、みんなワークライフバランスを保って仕事できています笑
リーダーとしての苦悩は、実はここからでした。
―その後もリーダーの役割を?
そういった動きをしていたこともあってか、入社2年目になったときに直属の後輩が1名就くことになり、その子の指導を私が担当することになったんです。
―はじめての後輩ですね!
はい。嬉しい反面、それからは苦悩の連続でした…。
―どうされたんですか?
2年目にもなると、つい仕事に追われて忘れちゃうんですけど、社会人になり立てって無条件に”怖い”んですよね。
―”怖い”とは?
最初って周りは知らない人ばかりじゃないですか。先輩たちは気にして声をかけてくれたりするけど、自分から話かけに行くとかってなかなか怖くてできなかったり。そして何よりも問題だったのは、僕がそこをなかなか理解してあげられなかったことですね。
―あぁ。たしかにわたしも思い当たる節が…。
それが得意な子もいれば、そこまで得意じゃない子ももちろん居て。それでも業務はこなさなくちゃいけないからするものの、周りとの関係性が出来てないから“分からないことが分からないと言えない”とか、“タスクがいっぱいいっぱいなのに断れない”とか、“〆切に間に合わなそうなのに報告できない”っていう状況が生まれてしまったんです。その様子はもちろんメーカーの上司も心配していて…。「自分がちゃんと指導しなければいけない」と覚悟を持ちました。
―まずは何から?
とにかく今までよりも丁寧なコミュニケーションを心掛けました。いろんな人と話せる機会を作るようにしたり、私自身がとりあえず何でも相談できる人になれるよう工夫しました。仕事を進めるにも「○時までにここまでやってみよう」と目標を決めて、1Hごとに進捗を聞いたり、いろいろ試してみましたね。
―変化はありましたか?
そういう誠意も伝わったのか、半年くらい経つと”自分から分かるまで質問する”ようになったり、”○○%まで進んでいますという報告を自分からする”ようになって。その様子を見たメーカーの上司から「成長したな」と言われて、後輩指導の難しさや大変さ、何よりその大切さを改めて実感しました。1年目の過ごし方で、その後の社会人としての在り方も変わってきますから。
―そういった周囲とのスムーズな連携や、自分からあらゆる案を出して解決しようとする姿勢が表彰の理由にもなったんですね!笑
ありがとうございます笑 でも実は、その後輩がそれから間もなくして、“やっぱりついていくのが厳しい”ということで退職してしまったんです。かなりショックでした。もっと早く気づいてあげられることはあっただろうし、もっといろいろできたことがあったんじゃないかと、今でも後悔が残っています。だから今回表彰はしていただけましたけど、自分としては今度は心から喜べる賞をいただけるよう頑張っていきたいと思います。
後悔があるからこそ生まれた、リーダー像。
―今後の目標はありますか?
“現場で技術にはできるだけ触れていたい”と思っていて、将来的には解析の仕事をしたいと思っています。ただ、これから自分が先輩になっていく中で、“後輩育成の力はもっと身につけなければいけないし、身につけたい”と思っています。
―今だからこそ描ける、理想のチーム像はありますか?
“メンバーが和気あいあいとした、何でも気軽に話せる、そしてお互いを理解して支え合っていけるようなチーム”が理想ですね。
―そのために今、必要なことは何だと思いますか?
そういうことができるようになるのも、リーダーの雰囲気づくりがあってこそだと思っています。もっとその人を知ろうとする、理解することや任されたからではなく、自ら動き出す、コミュニケーションと主体性を身につけていかなければいけないと思っています。
“周りを巻き込むのが上手い”僕が憧れるリーダーとは。
―大髙さんが憧れるリーダーを紹介してください。
チームは違うんですが、同じ会社に就業している”山本さん”ですかね。とても話しやすい方で、今回のこともいろいろと相談に乗っていただきました。毎年この会社に配属される数十人の新卒をまとめているリーダーシップや、改善策などを積極的に会社に提案する行動力がすごいなと尊敬しています。
―では、”山本さん”に聞いてみたいことはありますか?
「どういうリーダーがよいリーダーだと思うか?」「周りに協力してもらえるようにするにはどうすればよいか?」聞いてみたいですね。
―かしこまりました!ちゃんと聞いてきますので、次号もぜひご覧ください!笑 本日はお忙しい中、ありがとうございました!
ありがとうございました!
大髙さんは入社当時を知っているエンジニアの一人なので、その成長に驚きを隠せませんでした。毎年冬に開催している、入社予定の内定者と社員との交流会の企画立案や運営にも携わっていたそうで、通常の仕事と別業務もこなしているようです。状況をしっかりと把握し、論理的な答えを出してくれるため、彼に仕事が集まってくるのかもしれません。まだまだリーダーとしてスタートしたばかりですが、成長が止まらない彼の活躍を今後も楽しみにしたいと思います。
初リモート取材ですが、うまくいってよかった…笑
それでは次回をお楽しみください。
(E-30!!!編集部 猪熊)