「VRイノベーションアカデミー京都」オープニングセレモニー開催! 受講一期生たちはどのように成長を果たしたのか?

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2020年9月に開校した「VRイノベーションアカデミー京都」のオープニングセレモニーが、京都府主催の「京都コンテンツチャンネル」イベント内にて開催されました。このイベントは、ゲームや映画、映像、アニメなどのコンテンツ産業の振興を目的に、京都府が行っている支援事業をより多くの方に知ってもらうことが目的。オープニングセレモニーには、京都府副知事の山下氏や東映株式会社の代表取締役社長・手塚氏ほか、海外の来賓はzoomでご参加されるなど、盛大な会となりました。

 

「VRIA京都」って一体何?

まず、「VRイノベーションアカデミー京都(以下:VRIA京都)」について、『いったいどんなことをするの?』と思う方も多いかもしれません。このアカデミーでは、高度なAR/VRエンジニアの育成を目的としたプログラムを展開しています。

 

AR/VRの世界市場予測は、2024年時点でおよそ7.5兆円規模まで成長すると見込まれています。そのCAGR(年平均成長率)は54%と言われており、産官学でも急速に大きな注目を集めているのです。ただ、欧米をはじめとする先進国に遅れをとっている日本。そこで国内でいち早くAR/VRエンジニアを育てるべく、この領域において世界的リーディングカンパニーであるアメリカEON Reality社と、当メディアの運営会社エスユーエスの戦略子会社クロスリアリティが業務提携し、開校したのが「VRIA京都」です。

 

一方で、私たちエスユーエスも常に最先端事業に注力しており、AR/VR技術を拡販する部署などの立ち上げも行っています。このような背景からエスユーエスでは、「VRIA京都」の第一期生として、2020年新卒のエンジニア20名を送り出すことにしました。

 

 

e30.sus-g.co.jp

 

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急成長のカギは、「学び」×「実践」

今回研修の対象として選ばれた20名は、大学でITを専攻していて、AR/VRに興味を持ってはいても未経験者ばかり。半年間に渡って「VRIA京都」での研修を受けた彼ら彼女らは、どのような成長を遂げていったのでしょうか。

 

まずはAR(拡張現実)やVR(仮想空間)、XR(複合現実)、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)に関する技術や仕組み、開発における基本操作、モバイルアプリケーションの開発演習や、各種3Dモデルの作成など、基礎的な知識の習得を3ヶ月かけて行います。その後は5人1組のチームに分かれて「PBL(プロジェクトベースドラーニング)」として、オリジナルコンテンツの作成を行うというプログラムです。

 

PBLでは、3DキャラクターモデリングとVRを組み合わせたゲームや、画像認識・トラッキングなどの機能を駆使したシステムの開発など、「VRIA京都」で学んだことをふんだんに駆使し、彼ら彼女らオリジナルのコンテンツを開発していきました。

 

しかし、それだけではありません。彼ら彼女にはその課題をこなしながら、エスユーエスが学校や企業から有料で受託したAR/VRコンテンツの制作にも取り組んでもらいました。

 

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実際の成果物(株式会社エスユーエス大阪オフィス360°VR動画)

エスユーエスでは、2020年の夏からコロナ禍においてオープンキャンパスや文化祭が開催できなくなった大学・高校、または求人を行っている企業などを対象に、バーチャルオープンキャンパス、バーチャル職場見学会といったVRコンテンツの制作受託を進めています。直接その場に「集める」ことが難しくなってしまったため、「どのように学校の魅力を伝えていけばいいのか」「どうしたら働く雰囲気を伝えられるのか」といった課題に直面される中で、すでにこのコンテンツは約40件の学校や企業から発注をいただいています。

 

そして、このコンテンツ制作で大きく活躍してくれたのが「VRIA京都」の研修に参加した20名でした。彼ら彼女らは、半日はアカデミーでの講義の受講やオリジナルコンテンツ制作の課題をこなし、残りの半日はエスユーエスでのOJTとしてVRコンテンツ制作に取り組んでもらいました。常に新しい技術にチャレンジしながら、なおかつ実践的な経験を積むことで非常に大きな学びがあったことでしょう。

 

例えば、課題とOJTの違いは、クライアントがいること。そのためクライアントが実現したい内容を自分たちの技術で実現できるようにトライし、かつ納期を守る必要があります。VRコンテンツの作成はクライアントも、エスユーエスでも初めての試み。誰もが手探りで進めていくしかない中で、エンジニアの彼ら彼女らは開発だけでなく、360°撮影やドローンを使用した映像の制作にも取り組んでもらい、この期間は非常にハードだったことでしょう。しかしそんな中でも、少しでもクオリティの高いものを、クライアントの課題解決になるようなものを、より効果的な機能を追求し、挑戦を続けました。そのような状況だからこそ「実践」として使える本物のスキルが身につき、みるみるうちに彼ら彼女らは技術を伸ばしていったのです。

 

実際どうなの?受講生の声を聞いてみた

「VRIA京都」での学び、そしてエスユーエスのOJTを通して多くの成果をあげてくれているエンジニアたち。実際の手応えはどのようなものでしょうか?エンジニアの室橋さんと営業担当の篠田さんにそれぞれお話を伺いました。

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左:室橋さん 右:篠田さん

── 今回、「VRIA京都」の研修に参加した感想を教えてください。

 

室橋:今回、エスユーエスから「やってみないか」と声をかけていただきチャレンジさせていただきました。もともと特定の分野だけでなく何でも挑戦してみたいと考えていたので、すぐに手を挙げました。

 

実際受講してみて、自分自身の知識や経験が足りなかったり、ソフトの操作に慣れていなかったりで大変でした。講義が終わった後も自分で繰り返し習ったことを試してみるなど、なんとか追いつけるように努力もしましたね。

 

実際やっているときは「大変だな」と感じることが多かったですが、今こうして振り返ったときに当時苦手だったことをもう1回やりたいと思えたりもします。そんなときに『投げ出さずにチャレンジしてよかったな』と思えるようになりました。また、そういった環境を大学時代の友人に話すと、「そういう研修がないから羨ましい。そんな環境与えてもらえるのはありがたいことだから、ちゃんとやりなよ」と言われたことを覚えてます。

 

── 実際、VRIAの受講生のOJTでの活躍はどうしたか?

 

篠田:彼ら彼女らは新卒で、しかも入社と同時にコロナ禍により在宅勤務。ビジネスマナーの研修も満足にできないまま現場に出ることになり、本当に大変だったと思います。最初は挨拶すらちゃんとできなかったり、お客さんにも叱られるなんて場面もあり、まずはそんなところから始まりました(笑)。だからこそ、半年関わっていて思うのは、「成長していない子はいない!」ということ。現場でお客さんに叱られながら、同時並行で技術を磨きながら、日々学んでいく姿を私は一番近くで見ていました。社会人としてはもちろん、技術的にもどんどん成長していってくれました。案件を重ねるごとに、クリエイティブなものが必要だったり、ひらめきやデザイン力が必要だったり。私が「こんな機能やエフェクトを入れたい」と今までやったことのない要望を出しても、彼ら彼女らは必ずやり遂げてくれました。

 

室橋:もともと私は物怖じしない性格なので、OJTでいろんなことを経験させてもらえたことはありがたかったです。商談に同行する際には、VR動画の絵コンテを自分なりに作ってみたり、行き詰まったことがあればアカデミーで一緒に学んでいる同期に相談して意見を出し合ってみたり。すごく成長できる環境だったと思います。

 

篠田:本当に室橋さんには助けられましたね(笑)。私が営業として複数の案件を同時に受託していて、少し一杯いっぱいになりそうな時、彼女は私以上に情報を調べてきてくれました。今まで「自分がやらないと」と思っていたところを、「ここまでやってくれるなら、任せられる!」と思いましたね。

 

── すごく頼もしい存在ですね!コロナ禍、さらには初めての分野への挑戦でもちろん簡単なことではなかったと思いますが、そういった経験が大きな成長に繋がったのですね。

 

室橋:私はもともとゲームやアプリ開発などもしたことがなかったのですが、「VRIA京都」で3Dモデリングを学び、自分でゼロからイチへ形にしていくことの楽しさを実感しました。最初こそ「本当に苦手…」と思ったこともありましたけど(笑)。しかし、研修でモデルの作り方、その際の考え方などを教えてもらい、理解するのに時間はかかりましたが今では「もっとやりたいな」と思えるようになりました。あのとき逃げ出さず最後までやり切った自分を褒めてあげたいと思います(笑)。

 

── そういった経験はきっと今後も大きく活きてきそうですね!エスユーエスのこれからを担う人材として、今後もみなさんの活躍を楽しみにしています!

 

めざせ、最先端領域の第一人者

新型コロナによってDX(デジタルトランスフォーメーション)が急加速している現在。各企業はさまざまな工夫を凝らし、新しいシステムを急速に導入してAIやIoTなど様々な最先端技術を駆使して業務フローの改革を行っています。一方で、コロナ以前から問題となっている「2025年の壁」も軽視できません。これは、2025年にはIT人材が国内で約43万人不足し、企業に残されたレガシーシステムの老朽化によって膨大な経済的損失が生まれるというものです(経済産業省「DXレポート」より)。

 

しかし見方を変えれば、AR/VR、AI、IoTなどの領域においては第一人者になれるチャンスが多く残っているということ。特にAR/VRの領域はまだ一般的にはそこまで浸透していないため、希望するエンジニアは多くてもなかなか実践経験を積める場がないのが現状です。DXは今後も市場規模はより拡大していき、2030年にはDXへの投資金額は2兆3,687億円にものぼると予想されています。最先端技術はこの先も必要となり、優秀なエンジニアは多くの企業から求められることは間違いありません。そのため、いかに早く、かつハイレベルな最先端技術を身につけられるかが、この先エンジニアとして生き残っていくためにも重要なポイントとなっていきそうです。

 

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(投資金額ベースのDXの業界別の国内市場/富士経済グループ ニュースリリースより)

このような近い未来に向けて、AR/VR、AIを学びたいといったエンジニアも増加。しかし、学べる環境が少ないため「どう学んでいいかわからない」「実践経験を積みたいけどどうしたらいいかわからない」といったエンジニアも多くいます。エスユーエスではそのようなエンジニアを育てるべく、実戦経験を積みながらスキル向上をしていくことができます。「新しいことにチャレンジしたい」「最先端技術を学び多くの人に必要とされるエンジニアになりたい」という方にとって、エスユーエスはうってつけの場となることでしょう。

 

 

 

 

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