若手リーダー必見!「IT革命」と共に生まれた新入社員 エスユーエス新入社員白書2020

バブル世代からロストジェネレーションを経て、ゆとり世代へ。そして、令和の時代を迎えた今、「ジェネレーションZ」「さとり世代」と最新の名称で呼ばれる若者たちが社会へ出始めました。2020年、新入社員としてスタートを切った彼らはいったい何を大切にし、どう育てれば伸びていくのでしょう。エスユーエス2020年新入社員210名(有効回答数95)を対象に行ったアンケートから読み解きます。若いメンバーを束ねる30代のリーダー必見の内容です。

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四大卒22歳。「IT革命」とともに生まれた時代の申し子

この春、令和初の新社会人となった四大卒22歳が生まれたのは1997年~1998年。金融機関が破綻して「貸し渋り」が流行語となり、フリーターが一般化した就職氷河期のまっただ中でした。小学生時代にリーマンショック(2008年)、中学生では東日本大震災(2011年)といった「想定外の出来事」も経験しました。

一方で、彼らが生まれた頃、インターネットによる「IT革命」が起こりました。起業家ブームが到来し、数々のITベンチャーが生まれています。楽天やサイバーエージェントも彼らと同い年。GAFAの一員であるAmazonやGoogleもアメリカで産声を上げていました。

小学生の頃には世界初のスマートフォン「iPhone」が発売され、TwitterやFacebookといった新しい時代を感じさせるサービスも次々と誕生。Facebookを創り上げた学生起業家たちを描いた映画「ソーシャルネットワーク」が話題となった頃には中学生となっていました。

生まれたときにはすでに終身雇用や年功序列といった制度が崩れ始め、国や企業といった大組織すら無条件に信じることが難しくなってゆく反面、アイデアとスキルがあれば、たとえ小さな個人でも様々なデジタルツールを駆使して「面白い」と思うことを広く世に問うことができるように。そんな時代の移り変わりの中で、彼らは学生時代を過ごしてきました。

 

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出典:第36回ワークス大卒求人倍率調査(2020卒)|リクルートワークス研究所

 

「個の力を伸ばすこと」と「コミュニケーション」を重視!

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スキル・知識を身につけることと、そのための努力に強い関心を示す傾向が。

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専門知識と並んでコミュニケーション力への高い意識は素晴らしいですね!

そんな彼らが「働いていく上で大切にしたいこと」の1位は「仕事に必要なスキルや知識を身につけること」。およそ9割の社員がこの項目にチェックを入れています。「これから身につけたい力」を問う設問でも約8割の方が「専門知識」を選択。エンジニア志望だからこそかもしれませんが、やはり「個の専門性を伸ばしたい」という意識が強く表れています。

また、興味深いのは、「専門知識」と同じだけ「コミュニケーション力」を身につけたいと思っている方がいること。「働いていく上で大切にしたいこと」でも2位「周囲(職場・顧客)との良好な関係を築くこと」を7割強の方がチェックしています。

「どのような職場で働きたいか」を問う設問では、「お互いに助け合う」「遠慮せずに意見を言いあえる」「お互いに個性を尊重する」を5割以上の方が選び、活発なコミュニケーションがある職場を理想とする傾向が見えてきます。

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活発なコミュニケーションで、個を活かしあいたいという想いが見えそうです。

さらに彼らが今、圧倒的に「不安に思っていること」は「仕事についていけるか」ですが、注目したいのは5割以上の方がチェックした2位の「自分が成長できるかどうか」と、3位の「先輩・同僚とうまくやっていけるか」。ここにもやはり、「個の力を伸ばしていくこと」と「コミュニケーション」への強い関心が表れていると感じられます。

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生活や労働環境より、仕事そのものや自分の能力へ意識が向いているようです。

 

上司に望むのは、「優秀さ」より「周囲への配慮」

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周囲に配慮できる「高感度センサー」を持つ上司が特に歓迎されています。

では、そんな彼らが「上司に期待すること」とは。上位3項目は、「相手の意見や考え方に耳を傾けること」、「一人ひとりに対して丁寧な指導をすること」、「好き嫌いで判断しないこと」。実に6割以上の人がチェックしています。4位以下をみても部下との関係性に配慮を求める項目が並び、「仕事に情熱を持って取り組む」「仕事がバリバリできる」といった上司個人の仕事姿勢や能力への期待値はぐんと下がります。どうも「優秀な上司よりも、フォローしてくれる上司」を良しとする傾向が強そうです。

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個人で頑張れることは得意だけど、自ら動いて周囲を引っ張ることは不得意?

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素直に話を聞けるし、周りも見られる。でも、自分発信はやっぱり苦手?

ここで、「仕事をする上での得意・不得意」を問う設問を見ていくと、「働きかけ力」や「主体性」が不得意の傾向に。さらに、「発信力」が苦手だと感じている人も5割を超えます。逆に、「傾聴力」「状況把握力」は得意とする傾向が高く、「相手の意見をちゃんと聞ける」「周囲をよく見て動ける」という素晴らしい素質の反面、自分から発信することには苦手意識をもっていそう。上司のフォローを期待する結果と合わせてみてみると、ちょっぴり消極的な印象を受けます。

 

成長意欲は高め。派遣という働き方ならではの不安も

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なんだか、少し心配になってきましたね。でも、大丈夫。エスユーエスの新入社員には、とても頼もしい傾向があります。最初に挙げた「社会人として大切にしたいこと」の設問でおよそ4割の方が「失敗を恐れずにどんどん挑戦すること」「何があってもあきらめずにやりきること」「何事も率先して真剣に取り組むこと」を選択しているのです。

調査条件が違うため単純比較はできないのですが、2019年にリクルートマネジメントソリューションズ(以下RMS)が研修を受講した新入社員を対象に行った調査では、これらの項目を選択したのは1~2割台。「今は自信がないけれど、失敗しても一生懸命に取り組んでいこう!」。そんな前向きな決意を持った、「成長意欲の高い」エスユーエス新入社員の姿が見えてきませんか?(注:RMS調査は上位3項目の複数回答となっています)

 また、「上司のフォローや配慮を期待する」という結果には、派遣という働き方を選んだ彼らの「不安」が表れているとみることもできます。様々な職場を経験し、力を磨きたいと彼らが選んだ派遣は、ある意味シビアに能力を評価される働き方でもあります。だからこそ、その評価を下す就業先企業の上司には、「自らの能力を発揮できるよう配慮して欲しい」「派遣という立場ではなく個人を見て欲しい」と強く期待する。実は、RMS調査ではほとんど重視されていない「ルール・マナーを守り清廉潔白であること」を上司に期待する人がエスユーエスでは4割に迫る勢い。上司にフェアネスを望み、「私自身を見て、きちんと評価して欲しい」という想いが表れているような気がします。

 

エスユーエスのキャリアパスのあり方から読み解く

それでは、この結果を、エスユーエスのキャリアパス形成への考え方の観点から読み解いていきましょう。

エスユーエスでのキャリアパス形成の一番の特徴は「社会人学校」です。時代はAIやIoTを核にした第4次産業革命を迎え、その技術革新のスピードは5年先の産業構造が確実に見通せないほど。だからこそ、私たちは「視野があまり広くない学生のうちに道を絞り込まず、エスユーエスの正社員として安定した雇用を確保した上で、さまざまな職場でスキルと実力を積み上げながら、自分の本当の夢を見つけていこう」と学生に強くメッセージしています。これは数年前に話題になったリンダ・グラットン著「ライフシフト―100年時代の人生戦略」でいう「エクスプローラー(探検者)」のステージ。若く柔軟な時期に「自分が何を好み、何が得意か」を発見するための経験を積むことをエスユーエスはサポートしていこうとしているのです。

つまりエスユーエスでは、「入社はゴールではなく、スタート」ということが大前提。採用面接では「成長意欲」を重視し、入社後も学び続けることができるかをじっくりと見極めています。そして、選考を進むにつれ、学生に対して「現段階での自らの課題を明確化し、どうクリアするかを言語化すること」を求め、面接官は一緒になって課題解決への道筋を描いていきます。「仕事をする上での得意・不得意」を問う設問で「課題発見力(目標に向かって自ら「ここに問題があり、解決が必要だ」と提案する)」を得意とする人が多いのも、このような採用手法の結果かもしれません。

さらに、スペシャリスト志向のエンジニアとしては異例とも言えそうな「コミュニケーション力」への関心の高さには、ヒューマンスキルを重視した採用方針が表れているといえるでしょう。エンジニアとしてだけではなく、人としての成長を望む学生がエスユーエスを選んでくれていると感じています。

 

こうすれば新人は伸びる!先輩となるあなたへのアドバイス

最後に、もしあなたの職場や所属するチームに彼らが配属され、先輩として新人育成を担当することになったら……このような新入社員を伸ばすための、具体的な育成ポイントを挙げてみたいと思います。

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まずは、意欲の高さや意気込みが空回りしないよう、成長のための具体的な方法論やステップを提示してあげることが大切になるでしょう。「主体性」が少々弱い傾向に加えて、「計画力(課題の解決に向けた複数のプロセスを明確にし、「その中で最善なものは何か」を検討し、準備をする)」に苦手意識を持つ人も多いので、指導する側が目的達成までの計画や道筋を示し、段階ごとに小さな達成感を感じてもらうことで自信をつけさせ、徐々に主体的な取り組み姿勢を引き出していくのが良いかもしれません。

また、トップダウンの支配的な指導より支援型のリーダーが好まれる傾向があります。新入社員が上に立つ人に求めるのは一人ひとりの声を聞き、個別に最適な助言やフォローを行ってくれること。特にエスユーエス新入社員が感じているであろう「きちん見てもらえるか」「フェアに評価してもらえるか」という不安感を払しょくするためにも、指導や評価の際には新入社員の「なぜ?」に納得感のある説明ができることが必要となってくるでしょう。

実は、RMS調査と比較してもエスユーエス社員は「遠慮せずに意見を言いあえる」職場を理想とする傾向や「言うべきことは言い、厳しく指導する」上司を良しとする傾向が高め。たとえ厳しい指摘をすることになったとしても、人として本気で向き合い、本音で話そうとする姿勢を先輩としてしっかり示すことができれば、成長を目指して食らいついてきてくれるはずです。

そして最後に、やはり伸ばしてあげて欲しいのは自ら発信したり、周囲を引っ張っていくリーダーシップです。この世代の「傾聴力」や「状況把握力」の高さや、周囲との和を大切にする姿勢は、これからの時代のリーダーにピッタリの素質ではないでしょうか。だからこそ、主体性や発信力を身につければ鬼に金棒です。会社としても研修などを設けて人材育成をおこなっていますが、実際の仕事の場面でもみんなの前で発言したり、周囲をまとめる機会を与えて、自ら仕事を引っ張る面白さを感じさせてあげて欲しいと思います。

 

(E-30!!!編集部)