エンジニアの働き方改革「ハイパーフリーランスコース」導入か。 ITスペシャリストに聞く、この働き方ってありですか?

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第4次産業革命に代表されるAI、ロボット、IoT、VR、5Gなどの進化と普及の速度が速まり、現代社会が大きな成長を遂げる中、我々の働き方にも変化が求められています。近年のフリーランス人口の急速な増加は、その影響の現れともいえるでしょう。
本記事では、「フリーランス」という働き方と、当社が新人事制度の1つとして導入を検討している「ハイパーフリーランスコース」についてご紹介したいと思います。
また、当社が導入を検討しているこの新しい働き方について、エンジニアはどのような感想を持つのでしょうか?ベテラン社員の1人に、インタビューをおこなうことにしました。

アメリカで急伸するフリーランスという働き方

IT先進国であるアメリカでは、フリーランスの数が2027年には約8,650万人に達し、なんと労働者の半数以上が彼らに占められるようになると予測しています。この予測の背景に存在するものは、AIを駆使した業務効率化によるリストラ。現在、自分の携わっている仕事が、20年後にはこの世界に存在しなくなると多くの方々が考えているわけです。また、そうした労働者をフリーランスへと向かわせる社会制度や企業文化、最新テクノロジーを活用した業務支援ツールの影響なども、無視できない存在となっています。

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出典:Freelancing in America:2017(調査会社エデルマン・インテリジェンス作成)

日本でもフリーランス人口は増加している

一方、日本の状況はどのようなものでしょうか。
ランサーズが発表した調査によると、2015年~2019年における日本のフリーランス人口は1,087万人であり、過去5年間の成長率は19%となっています。これは、フリーランスの先進国アメリカと比較しても約3倍の成長率であり、2019年の労働力人口比率では16%を占めるほどになりました。(出典:ランサーズ フリーランス実態調査2019年度)

また、働き方改革にともない、多くの企業でテレワークの活用が急速に広がっており、自宅や「WeWork」等のコワーキングスペースでも快適な仕事環境が整ってきていることから、時間や場所に縛られないフリーランスへと移行する就業者は、今後、日本でも増えていくことでしょう。

働き方としての「フリーランス」の実態は?

このように、先進国アメリカだけではなく、日本でも増加しているフリーランスですが、会社員からの転身を考えた時、働き方の変化に不安を感じる方がとても多いと思います。「フリーランス」という働き方を選ぶ以上は、そのメリットとデメリットを知っておくことが大切ですが、その実態とはどのようなものなのでしょうか。

2019年に実施された「フリーランスに対する満足度調査」を参考にしてみると、大まかな傾向が読み取れます。そこでは、フリーランスという働き方は、「仕事上の人間関係」、「専門知識の獲得」、「プライベートとの両立」等の多くの項目で、およそ一般企業では得られそうもない高い満足度が得られています。これがまさにメリット部分といえます。
一方、「フリーランスに対する課題・障害調査」では、「収入の不安定さ」「バックオフィスの煩雑化」「社会的信用の獲得難」といった項目が上位にきています。突然、発注元から業務委託を打ち切られてしまった、確定申告の度に仕事の手が止まってしまう、住宅ローンを組むことができない。皆さんも、こうした声を一度は聞いたことがあるはずです。
果たして、これらのデメリットを吸収できる働き方というものは、存在しないのでしょうか。

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出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2019」

エンジニアの新しい働き方「ハイパーフリーランスコース」導入に向けて

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こうした背景の下、当社では、新人事制度の1つとして「ハイパーフリーランスコース」という新しい働き方の導入を検討しています。正社員という安定的な立場に居ながら、専門的な領域のエキスパートとして、業務実績により変動する高い報酬、場所や時間にとらわれない、自由度の高い働き方を提供していこうというわけです。個人事業主では難しい仕事の開拓や受注、煩雑な経理処理等、エンジニアにとって煩わしい業務は全て会社に任せておけば良いのです。これが実現すると、高い専門性、高額な報酬、快適な労働環境、全てを手に入れられるわけです。

ITスペシャリストに聞く「ハイパーフリーランスコース」この働き方ってあり?

さて、「エンジニアの働き方改革」として導入を進めているこの新人事制度。ITスペシャリストとして働いている当社の社員は、どのように考えているのでしょうか?技術者派遣事業のエンジニアからIT請負開発のリーダーに転身された経験をお持ちの小林さんにお伺いしました。彼らの生の声を聞いてみましょう。

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株式会社エスユーエス
東海ソリューション部エンジニアリング課 係長
小林 登(Kobayashi Noboru)

2014年入社。入社後3年間は技術者派遣事業のエンジニアとして活躍。2017年より、社内IT請負開発に従事。IT開発経験約30年のベテランエンジニア。出版業や製造向けシステム開発を得意とし、要件定義から運用保守まで一連の業務に携わる。

― 「現在の業務内容と今後のキャリア」について、どのようにお考えですか?

小林:
メインで対応しているのはITの請負開発です。是非、これを拡大していきたいですね。現在は、拠点ごとに単独開発をおこなっているケースが多いので、もっと事業や組織として広範囲に機能するようにしていきたいですね。そうすることで、おのずと自身の進んでいく方向が見えてくると思いますので。

平居:
現状、それらの課題はどこにありますか?

小林:
人材の育成です。名古屋オフィス内でIT請負開発を行っているのですが、規模的に人数も少ない状況にあるので、優秀な人員を増やしていきたいですね。そこで、プロジェクトマネージャー的な立ち位置で動ける人材を育てていきたいです。

平居:
なるほど。IT請負開発を拡大していくうえで、組織化と人材育成が重要だというわけですね。
ところで、当社では様々なキャリアパスが提供されていますが、AIの研究開発、新規事業の創出などを目的に、2019年の12月に開設された研究所「SUS Lab」等の新規事業に関心はありますか?

小林:
もちろんあります。

AIといった最先端技術に興味がありますね。エンジニアにとって大切だと思うのは、いろんな技術に興味を持つことだと思っています。常に新しく出てくる技術に対してアンテナを張り、知識として蓄積しておくことが重要だと思っています。

平居:
キャリアパスとして、今後「SUS Lab」で生み出される事業への参画もしてみたいですか?

小林:
研究開発といった点とは少し違いますが、AIを活用したシステム開発等、1人のエンジニアとしてAI研究者の方とコラボはしてみたいですね。でも、それらに没頭できる環境を手に入れる為には、高度な専門領域の知識を持ったスペシャリスト人材にならなければ実現できないですよね。

― では、導入が検討されている「ハイパーフリーランスコース」について、どう思われますか?

小林:
スペシャリストとして正社員で働けるのはとても良いですね。
フリーランスになった場合、主業務以外の様々な判断や煩わしい作業もおこなわないといけません。営業や経理といった経営に関することも勉強しなければならない。収入面など、不安要素も多いですし、かなりの覚悟がないと難しいと聞いていますから。

平居:
ご自身はこのような働き方について、興味はありますか?

小林:
そうですね。あまり、このような取り組みをしている会社は知りませんので、面白い制度だと思います。
エンジニアであれば誰しも、その道のエキスパートに対する憧れがあると思います。フリーランスになるには不安要素も多いですし、その辺りが考慮された新しい制度だと感じます。

平居:
分かりました。導入されたあかつきには、スペシャリストとして、その道を極めたいエンジニアの皆さんに、是非とも積極活用していただきたいですね。今日は、ありがとうございました。

さいごに

エンジニアの生き方として、その道を究めるというのが究極の夢だと思います。一方で、それを実現する為には、ほとんどの方が、快適な職場環境や安定報酬を犠牲にしてフリーランス(個人事業主)を選らばなければなりません。その背反する課題を解決するのが、この「ハイパーフリーランスコース」という新しい人事制度です。当社にとっても未知なる挑戦となりますが、今後の成り行きを見守りたいと思います。

(E-30!!!編集部 平居)